大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和27(あ)5410 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人本人及び弁護人松岡良俊の上告趣意は後記のとおりである。

被告人本人の上告趣意について。

所論は、事実誤認の主張若しくは証拠判断の非難に帰し、刑訴四〇五条の上告理

由に当らない。

弁護人松岡良俊の上告趣意について。

(一)証人Aの供述につき所論のように弁護人の異議申立により排除決定があつ

たのは、Bからの伝聞事項に関する部分のみであること原判決の説示するとおりで

ある。そして第一審判決が証拠に引用したのは、前記証人の直接見分した事実に関

する供述部分であると原審は認めたのであつて、その判断に誤りはない。されば(

一)の判例違反の主張は、原審と全く異なつた事実を前提とするものであつて理由

なく、原判決は所論の判例に少しも反するところはない。(二)原審は、第一審判

決が所論報告書を罪証に供したことの違法を認めた上、第一審判決の挙示する右報

告書以外の証拠のみを綜合しても判示事実を優に認定することができるので判決を

破棄すべき事由とはなし得ないと判断したのである。そして、原審の右判断は、当

裁判所の判例(昭和二七年(あ)二七一九号同二八年二月一七日第三小法廷決定、

昭和二六年(あ)四六七七号同二七年三月六日第一小法廷判決)と同趣旨であつて

正当である。論旨引用の判例は、本件と事実関係を異にして適切でなく、原判決は

少しも右判例に違反するものではない。

よつて、刑訴四〇八条に従い、裁判官全員の一致した意見で主文のとおり判決す

る。

昭和二九年三月一六日

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最高裁判所第三小法廷

裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

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